月刊生産財マーケティング7月号
* ニュースダイジェスト社/月刊生産財マーケティング'98年7月号の記事より抜粋しております。


高付加価値レトロへ挑戦

山本エンジニアリング

あらゆる種類・機種を取り扱うため、高度な技術が要求されるのがレトロ事業。 その中でも山本エンジニアリングは、”世界の名機”といわれる独・ユング社やハウター社、スイス・ケレンベンガー社、米国・エキセロ社、グリーソン社などの研削盤や歯車加工機械を主力に手掛けているだけに、その技術ノウハウはユーザーから高い評価を得ている。
同社は独自技術・ノウハウをうまく製品に取り込んでいる。 最近の例では、91年に研削盤用CNCドレスを開発、テンプレート交換のための段取り時間を省いた。 また、92年には高速同期技術をものにして、ホブ盤、ギヤシェーパー、歯車研削盤などのフルCNC化の開発を積極的に展開していった。 これら歯車加工機のCNC化は同社のオリジナリティを発揮している。 さらに昨年は、航空機部品加工機のCNCレトロも数多く手掛けた。


「当社には営業マンはいない」と、東條米雄社長はいう。 やや逆説的に聞こえるが理由はこうだ。「1台の機械をユーザーに納入したら、必ず次の仕事の話がくる。 こなければ、その機械は当社にとって失敗作である」。 明言すれば、同社の営業マンは”納めた機械”である。
作り上げた機械に絶対の自信を持つ背景は、やはり徹底した商品研究を進める”技術力”である。 同社のユーザーはほとんどが大手企業である。 これらの企業は、加工で必要な精度やサイクルタイムなどの条件を明示するだけで、あとの技術的仕様はすべて山本エンジニアリングに一任。 これも技術的に信頼を受けている証拠である。
そして、いま開発に成功したのが、グリーソン社製のCBNフィニッシャー#106にWindows95を搭載したCNCレトロ事業。 コンピュータ制御にフィットしたメカを作り上げる点で同社の得意技である。 今回はCBN砥石による研削盤で、ハイリダクション・ハイポイドギアの代わりにウォームホイール(滑らかな回転を伝える)を取り付けて、歯車を仕上げるように改善した。


 
現在、同社ではベテラン技術者と若手作業員がコンビを組み、すべて「基礎的技能の蓄積」からと、マン・ツー・マンで若手に高度な技能を教え込んでいる。 もちろん、こうした技能や勘は、すぐに習得できるものではない。 一人前になるには7〜8年はかかるといわれており、高い技術水準を継承していくことができる若手技術者を育てられるかどうかが大きな課題となる。
同社のレトロ事業の展開は、「他社ができない商品に挑戦して、つねに精度向上を追求し、蓄積技術と先端技術をベースにお客さんの要求を充たせるものを作っていきたい」(東條社長)という。 同社のさらなるチャレンジが続く。


グリーソン社製のフィニッシャー#106に
Windows95を搭載


株式会社山本エンジニアリング

  • 本社:小牧市大字三ッ渕原新田字雉子野38-1
  • 代表者:東條米雄氏
  • レトロフィット対象製品:研削盤、歯車加工機械等対象製品



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