月刊生産財マーケティング7月号
* ニュースダイジェスト社/月刊生産財マーケティング'98年7月号の記事より抜粋しております。


機種別に見る「自動化支援機器」の需要事情

高機能化アピールし、需要増に期待
多様なニーズを支える技術開発盛ん


工作機器をはじめ計測機器、制御機器などFAの中核機器をサポートする「自動化支援機器」は、工作機械、自動車などを中心に設備投資の盛り上がりによって需要増につながっている。 引き続き堅調な市場ながらも、市場ニーズは一層の高機能化・低価格化といった厳しい市場環境にあり、各メーカーとも付加価値の高い製品開発を積極的に展開している。 ここでは機種別の需要動向、技術開発にスポットをあててみた。



機械式変速機 ***さらなる高効率化で着実に拡大 ***


変・減速機は、回転速度の変更、伝達力の変換、伝達方向の変更等を行う。 その役割を担う装置としては、機械式と電気式に大きく分けられる。 その中でも産業界の多くの装置では、機械式が圧倒的に使用されている。 ただ、インバータモータやサーボモータと機械式を組み合わせて使用する場合も多くなっており、より複合化の傾向が強くなっている。
機械式変・減速機の中でもその伝達要素の種類から、歯車方式、ベクト・チェーン式、摩擦方式(トラクションドライブ)などがあるが、最も多いのは歯車方式で、最近では小型歯車の研究開発が活発化している。 なお、用途は航空機、自動車、船舶、鉄道などの交通機関から、タービン、コンプレッサ、工作機械、繊維機械、建設機械、OA機器、家電製品、電子機器など、あらゆる産業で使用されている。



機械式変速機の生産(通産省機械統計)をみると、91年をピークに需要は3年ほど低迷したが、96年から需要も回復している。 97年は、数量で前年比54.1%増の654万8,041台、金額では15.4%増の2,364億1,900万円と好調で、数量、金額とも過去最高である。
機械式変速機は、固定比変速機と無段階変速機に大きく分けられるが、台数、金額構成比とも固定比の方が95%前後を占めている。 なお、97年の生産実績では、固定比変速機が数量で同60.6%増、金額で同17.3%増と好調、一方、無段階変速機は数量で前年比30.8%減、金額でも6.0%減である。



変・減速機に要求される機能としては、低騒音、長寿命、小型、高負荷耐力、高効率、対環境性、互換性、低振動、軽量など。 これらの市場要求に応えるべく、歯車の種類、精度、組み合わせ等が配慮され、変・減速機の種類も数多く商品化されている。
また、機械のコンパクト化、低コスト化等に対応するために、出力軸を中空タイプとして負荷装置側の軸に直接減速機を取り付けられるようにした出力軸中空タイプも多くなっていいる。 それと、ギヤモータの動きにも注目される。 材料技術も含めた小型化技術のほか、ヘッドの低騒音化、モータフレームの放熱性向上、アルミ素材によるモータフレームの軽量化、インバータ駆動用や位置決め用などユーザーの要求に応える機械開発も行われている。
大型化への取り組みでは、固定した大径内歯車の歯形を円弧状とし、遊星歯車の歯形を曲線としたサイクロ減速機分野の動きも注目される。 さらに、帳小型化として、マイクロマシンの動力伝達を実現する開発研究が進んでいる。 それと、環境対応技術が今後、大きな課題となっていくと思われる。


■ 機械式変速機の単位当たりの生産額推移

■ 機械式変速機の生産推移

数量(個)重量(t)金額(百万円)
883,274,431146,035152,857
893,479,778154,355164,034
903,913,262177,946199,775
914,003,835188,729223,974
923,576,673176,407208,093
933,244,956160,995190,472
943,160,999161,621191,975
953,048,241164,060198,067
964,250,123180,085204,844
976,548,041198,135236,419
資料:グラフ・表とも通産省機械統計



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