* ニュースダイジェスト社/月刊生産財マーケティング'98年4月号の記事より抜粋しております。
樹研工業
豊橋市に本社を構える樹研工業は、極小歯車づくりにとどまらず歯車の基幹技術(マザー・テクノロジー)である精密金型や射出成形機も外販し、 世界市場に技術を開示している中小製造業である。
写真1:10,000分の1g極小歯車は、肉眼で20枚の歯を数えられない(右側は米粒)
樹研工業を代表する精密極小ギヤや回転抜きウォームなどエンプラ成形品で、金型から少数(1〜2個)個取りの一貫生産である。 このため、精度や品質は定評がある。 取引先は日本はじめ世界の一流・有力の時計、カメラ、ビデオ、ビデオカメラ、医療、マイクロマシン、電子部品メーカーなど枚挙にいとまがない。
極小歯車は、高度な金型技術から生まれる。 職人の領域が高い金型は、加工時間で見た場合、機械加工30%、手加工70%の時間を要する、といわれる。 同社の強さはその手加工分野を、高速・高性能の機械加工(マシニングセンタ、NCワイヤ放電加工機など)によってほとんどゼロにしたところにある。 クイックモールド(QM)と呼ばれる同社独自の生産方式がそれである。
写真3:内製の5トンと10トンの射出成形機ライン
金型の最適稼働を求めて専用射出成形機(写真3)を自社生産している。 成形品の金型から射出成形機の製作に至るまで一貫生産体制により「メーカーの責任を明確化する」(松浦社長)ためだ。
同社は、高速切削による金型製作を行っている。 すごさその5は高速切削に賭ける技術集団の強さにある。
マシニングセンタのスピンドル回転数はいずれも30,000r.p.m.。 高速直彫り加工を行っており、この設備導入は、金型工場で働く人の賃金が中国で年収10万円、わが国は400〜600万円という格差との競争にあった。 「まともに競争することはできない。単純にいって40〜60倍のスピードで金型を生産しなければ勝てない」。 松浦社長はコストと技術競争に勝つために高速マシニングセンタを設備し、精密極小ギヤ成形品の加工をはじめた。 以来「コストはスピード、スピードはコスト」を合言葉に、通常、製作に400時間かかっていた金型を30分から60分に短縮させる離れワザを成し遂げた。
さらに、技術格差を付けるために対象製品を、@超精密加工によるマイクロ部品用金型A焼き入れ研磨による超精密金型B超精密研磨技術による光学用金型 C超短時間(超高能率)で製作される超低コストの金型と、あえて難しい道を選択した。
100,000分の1gの光学系金型、医療用金型の開発は、その戦略上に置かれている。 65,000r.p.m.という超高速マシニングセンタの設備導入が次に計画されている。
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社 名
内 容
● 成形
(株)樹研工業
精密成形
(有)樹研精密加工
回転抜き成形
(有)ジュケン・タイニー・パーツ
極小品成形
● 成形機
(株)ジュケン・マシン・ワークス
射出成形機・周辺機器
● 金型
(有)ジュケン・ファイン・ツール
細密金型
(株)樹研工業QM課
QM金型
サンワインタック(株)
焼入研磨金型
● ネットワーク
(有)ジュケン・ネットランナー・サービス
コンピューター
● 海外関連会社
(株)韓国樹研工業
精密成形
(株)ソウル樹研
精密成形
台湾樹研有限公司
精密成形
香港樹研有限公司
連絡事務所
珠海市樹研精密塑膠有限公司
精密成形
ジュケン・テクノロジー・シンガポール
精密成形
ジュケン・テクノロジー・マレーシア
精密成形
ジュケン・タイランド
精密成形
アキュロム・UK
精密成形
アキュロム・ドイツ
精密成形
株式会社樹研工業
本 社 : 愛知県豊橋市小向町字北小向140-1
代表者 : 松浦元男氏
年 商 : 20億6,000万円(97年5月期)
従業員数 : 41名+パート